緊張した時の手汗の止め方とは?

手にした紙が濡れてしまうほど、握手をためらうほど、はたまた手を動かすと飛沫が飛んでしまうほどの手汗に悩んでいる人は、老若男女問わず大勢います。

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手汗の原因

手汗の原因は、精神的なもの(ストレス、緊張)、肥満、生活習慣、またホルモンバランスの乱れや、病気や疾患などが考えられます。

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ストレス

不安や緊張が交感神経を刺激し、自律神経が乱れるためと言われています。肥満は、脂肪の厚みで体内の熱がうまく放出できず、体温を下げるため汗を出します。
生活習慣の乱れも手汗と関係があります。バランスのとれた食事を心がけ、刺激の強すぎる食生活を避けましょう。タバコ(ニコチン)やコーヒー(カフェイン)の過剰摂取も多汗症の原因となります。

ホルモンバランスの乱れ

自律神経の乱れからくるホルモンバランスの乱れも、食生活や就寝時間や眠りの質の向上など、基本的な生活習慣を見直すことで改善できます。
女性ホルモンと自律神経も密接な関係があります。女性は加齢によりホルモンバランスが乱れることもありますが、夜型の生活を昼型に戻す、適度な運動と食事の内容に気を配るだけで改善されます。

病気の可能性

その他、局所多汗症という体のごく一部にだけ異常に汗をかく病気の可能性もあります。手のひらの場合は、「手掌多汗症」と言います。ある日突然発症するというものではなく、幼い頃から症状はあらわれています。

3つのレベルに分けてみる

季節や時間帯、その日の予定(緊張の度合い)によっても差があることもありますが、手汗のレベルを三つに分けてみます。

1 見た目にはわからず触ると湿っている
2 手のひらに水滴が見える
3 手のひらから水滴が滴り落ちる

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2以上で生活に支障をきたす場合は病院へいきましょう。
受診するのは皮膚科と整形外科、美容形成外科が一番多く、かかりやすいのではないでしょうか。中には発汗専門の科を持つ病院もあるので、かかりつけの病院に問い合わせてください。

治療法

手掌多汗症を治療する方法は心身療法、薬物療法、手術などがあります。
心身療法では、心理療法、自立訓練法、精神安定剤を使う、催眠療法などがあります。薬物治療では、神経遮断薬やアルミニウム配合制汗剤を貼付するというものです。
イオントフォレーシスという微弱電流を発生させた水に患部(手)を浸すという治療法などもあり、保険が適用されます。
外科的手術という方法もありますが、後遺症などの問題もありますので、症状の重さなどもふまえ主治医とよく相談されるといいでしょう。

手汗の止め方ですが、昔から「手に汗握る」という言葉がある通り、ある程度は誰しも経験していることかと思います。
不安や緊張など、ストレスとなる原因がはっきりとしている場合は、そのストレスを取り除くのが一番ですが、手汗を意識しすぎないことも大切です。
じわりと手に汗をかく程度でしたら、労宮(ろうきゅう)と呼ばれる手のひらの真ん中、親指と人差し指の骨の付け根あたり合谷(ごうこく)というツボを押すのも、手軽にできる対策です。
「手のひらに人という字を三回書いて飲みこむと緊張しない」という言葉が流行したりもしましたが、手掌多汗症に限らず効く、ある意味心理療法ともいえるのではないでしょうか。

当事者には深刻な悩みでも、他人にはなかなかわかってもらえないので、「気のせい」「気のもちよう」と言われてがっかりする人もいるかもしれません。市販されているハンドクリームのような制汗剤もありますので、緊張した時はそれらを用いて「これで大丈夫」と思うのも一案です。

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漢方薬がいいという人もいます。漢方なので即効性は薄いかもしれませんが、続けること、またリラックスのために好みのハーブを持ち歩くのもいいかもしれません。
呼吸法で緊張がおさまる人もいます。いろいろと試してご自分に合う方法を見つけてください。
くれぐれも、汗をかかないようにと水を飲むのを控えたりしないよう気を付けてください。体温が余計に上がって、それを下げるために汗が出てきてしまいます。

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